「フクト」には2種類ある?

大教室での試験中のイメージイラスト

福岡県の中学生が知っておきたいフクト公開実力テスト会と学校の実力テスト

福岡県で中学生向けの模擬試験といえば、昔から「フクト」という名前をよく耳にします。

保護者の方の中にも、

「自分が中学生のころもフクトを受けていた」
「福岡の高校受験といえばフクト」

という印象をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

ただ、最近の中学生や保護者の方と話していると、少しややこしいことがあります。

それは、ひとことで「フクト」と言っても、実は2つの意味で使われていることがある、という点です。

大きく分けると、次の2つです。

1つ目は、日曜日などに各地の会場で受験する フクト公開実力テスト会
2つ目は、中学校で行われる実力テストや課題テストのうち、問題を作っている会社がフクトであるため、学校内でなんとなく 「フクト」 と呼ばれているテストです。

この2つは、どちらも「フクト」と呼ばれることがありますが、目的も、受ける層も、難易度の感じ方も少し違います。

今回は、この2つの「フクト」について整理してみます。


1. フクト公開実力テスト会とは

まず、昔から多くの方がイメージする「フクト」は、こちらです。

お金を払って申し込み、日曜日などに各地の会場へ出向き、国語・数学・社会・理科・英語の5教科の試験を受ける。

これが、いわゆる フクト公開実力テスト会 です。

フクト公開実力テスト会の大きな目的は、現在の自分の学力が、福岡県全体の中でどのくらいの位置にあるのかを知ることです。

成績表には、点数だけでなく Fスコア が出ます。

Fスコアとは、フクトで使われる偏差値のような指標です。平均が50で、それより高ければ高いほど、全体の中で上位にいることを表します。

たとえば、学校の定期テストで良い点数を取っていたとしても、それだけでは「福岡県全体の中でどのくらいの位置なのか」は分かりにくいものです。

学校内では上位でも、県全体で見るとどうなのか。
同じ高校を目指している生徒たちの中では、どのくらいの位置なのか。
志望校に対して、今の実力は足りているのか。

そういったことを客観的に確認するために使いやすいのが、フクト公開実力テスト会です。

特に、修猷館高校、筑紫丘高校、福岡高校といった福岡県内のトップ校を目指す場合は、学校内の順位や定期テストの点数だけではなく、県全体での位置を早めに確認しておくことが大切です。

中学校の中だけで見ると「かなりできる」と思っていても、同じようにトップ校を目指して勉強している生徒たちの中に入ると、思ったより厳しい結果が出ることもあります。

その意味で、フクト公開実力テスト会は、単なるテストというよりも、志望校までの距離を測るためのものだと考えるとよいと思います。


2. 学校で行われる「フクト」と呼ばれるテスト

一方で、福岡市立中学校などでは、学校で行われる実力テストや課題テストのことを、生徒たちが「フクト」と呼んでいることがあります。

たとえば、和白中学校、和白丘中学校、志賀中学校などでも、時期によって次のような実力テスト・課題テストが行われます。

  • 4月頃:標準学力分析検査
  • 8月終わり頃:夏課題テスト
  • 10月頃:中3実力テスト
  • 11月頃:実力テスト

※実施時期や名称は、学校や年度によって変わることがあります。

これらのテストの問題用紙に「フクト」と書かれていることがあるため、生徒たちはまとめて「フクト」と呼ぶことがあります。

ただし、これは公開会場で受ける「フクト公開実力テスト会」とは性質が少し違います。

学校で行われる実力テストは、学校の中で学習状況を確認するためのテストです。
中1から中3まで、多くの生徒が受けることを前提にしているため、基本問題から標準問題までを幅広く出題する形になります。

そのため、学校のワークや教科書内容をきちんと復習していれば、十分に対応しやすい内容です。

もちろん、何も勉強しなくても取れるという意味ではありません。
むしろ、日頃の学習がどのくらい定着しているかが、そのまま出やすいテストです。

学校のワークをきちんと進めているか。
春休みや夏休みの課題を、ただ終わらせるだけでなく、理解しながら取り組めているか。
前学年までの内容を忘れたままにしていないか。

そういったことが点数に表れやすいテストだと考えるとよいです。


3. 「学校のフクト」と「公開実力テスト会」は何が違うのか

同じ「フクト」と呼ばれることがあっても、学校で行われるテストと、公開会場で受けるフクト公開実力テスト会では、見ているものが違います。

学校で行われる実力テストは、学校での学習内容がどのくらい身についているかを確認する意味合いが強いです。

一方、フクト公開実力テスト会は、県全体の中での自分の位置、志望校に対する合格可能性、教科ごとの弱点を確認する意味合いが強くなります。

つまり、かなり簡単に言えば、

学校のフクトは、これまでの学習が身についているかを見るテスト。
公開実力テスト会は、志望校に対して今どの位置にいるかを見るテスト。

という違いがあります。

この違いを分からないまま、

「この前のフクトは良かったから大丈夫」
「学校のフクトで点が取れているから、公開実力テスト会も大丈夫」

と考えてしまうと、少し危険です。

学校のテストで点が取れていることは、もちろん良いことです。
ただし、志望校を本気で考える段階では、学校内だけでなく、県全体の中での位置も確認しておく必要があります。

特に上位校を目指す場合は、学校内の成績だけで安心せず、外部模試で自分の位置を確認することが大切です。


4. フクト公開実力テスト会は難しいのか

フクト公開実力テスト会は、学校で行われる実力テストより難しく感じる生徒が多いと思います。

理由はいくつかあります。

まず、受けている生徒の層が違います。

公開実力テスト会は、自分で申し込み、休日に会場へ行って受験するテストです。
そのため、志望校を意識している生徒、学力を客観的に確認したい生徒、上位校を目指す生徒も多く受けています。

その中で判定が出るため、学校の中だけで見たときよりも厳しい結果に感じることがあります。

学校のテストでは良い点を取っているのに、フクト公開実力テスト会では思ったよりFスコアが伸びない。
志望校判定が思ったより良くない。

そういうこともあります。

しかし、それは悪いことではありません。

むしろ、早い段階で自分の位置を知ることができた、という意味では大切な情報です。

模試は、良い判定を見て安心するためだけのものではありません。
今の弱点を見つけ、次に何を勉強すればよいかを考えるためのものです。

判定が良くなかった場合も、そこで落ち込んで終わるのではなく、

どの教科で落としているのか。
基本問題で落としているのか。
応用問題で差がついているのか。
時間が足りなかったのか。
ケアレスミスが多かったのか。

そこを確認することが大切です。


5. 福岡県の公立高校入試とフクトの関係

福岡県の公立高校入試は、全国的に見て極端な難問奇問が多い入試というより、基本から標準レベルの問題を、正確に解き切る力が問われる入試だと感じます。

たとえば国語の古文では、現代語訳がついて出題されることもあります。
数学でも、発想が非常に難しい問題ばかりが並ぶというより、学校で習った内容をきちんと使えるかが問われます。

ただし、だから簡単というわけではありません。

近年の入試では、資料を読み取る問題、文章量の多い問題、条件を整理して考える問題も出題されます。
また、数学では計算そのものは中学校で習った範囲でも、途中の処理が面倒だったり、正確さが求められたりする問題もあります。

つまり、福岡県の公立高校入試で大切なのは、

ものすごく難しい問題を解く力よりも、標準問題を落とさない力。
問題文を正確に読み、条件を整理し、時間内に解き切る力。
5教科をバランスよく仕上げる力。

だと思います。

フクト公開実力テスト会は、その力が今どのくらいついているかを確認する機会になります。


6. いつからフクト公開実力テスト会を受けるべきか

では、フクト公開実力テスト会は、いつから受けた方がよいのでしょうか。

これは、目指す高校によって変わります。

福岡高校、修猷館高校、筑紫丘高校などのトップ校を目指す場合は、中学1年生のうちから1〜2回は受けておいてもよいと思います。

理由は、早くから県全体の中での自分の位置を知っておいた方がよいからです。

中1の段階では、まだ受験勉強という感覚は薄いかもしれません。
しかし、トップ校を目指す場合、中3になってから急に追い上げるよりも、中1・中2のうちから基礎を固め、英語・数学を中心に積み上げておくことが大切です。

福岡高校、香住丘高校、新宮高校などを目指す場合は、中学2年生の終わり頃から受け始めるのがおすすめです。

中2の終わり頃に一度受けておくと、中3になる前に自分の課題が見えます。

英語の文法が弱いのか。
数学の関数や図形が弱いのか。
理科・社会の暗記が抜けているのか。
国語の読解で時間がかかるのか。

こうした弱点は、中3になってから初めて気づくよりも、中2のうちに分かっていた方が対策しやすいです。


7. 中3になったら毎回受けるべきか

中学3年生になると、フクト公開実力テスト会の回数も増えます。

ただ、毎回必ず受けなければならないかというと、そうとは限りません。

模試は、受けること自体が目的ではありません。
受けた後に、結果を見て、復習し、次の勉強に生かすことが大切です。

1か月勉強したからといって、Fスコアが一気に大きく変わるとは限りません。
特に5教科全体の実力は、短期間で急に変化するものではありません。

そのため、通常は2〜3か月に1回くらいのペースでも十分だと思います。

ただし、中3の秋以降、志望校を決める時期が近づいてきたら、受験の目的をはっきりさせたうえで回数を増やしてもよいでしょう。

たとえば、

志望校を最終決定する材料にしたい。
私立高校の受験校を考えたい。
公立高校の受験校を上げるか下げるか判断したい。
直前期の弱点を確認したい。

こういう目的があるなら、続けて受ける意味があります。

大切なのは、「なんとなく不安だから毎回受ける」のではなく、受けた後に何を確認するのかを決めておくことです。


8. フクトの結果を見るときに大切なこと

フクトの結果を見るとき、どうしても志望校判定に目が行きます。

A判定なのか。
B判定なのか。
C判定なのか。
D判定なのか。

もちろん、判定は大切です。

しかし、それ以上に見てほしいのは、教科ごとのバランスです。

5教科合計ではそこそこ取れていても、英語だけ大きく低い。
数学は良いけれど、理科・社会で落としている。
国語の点数が安定しない。

こうした傾向を見ることが重要です。

高校入試は5教科の合計で戦います。
得意教科を伸ばすことも大切ですが、苦手教科で大きく失点しないことも同じくらい大切です。

特に福岡県の公立高校入試では、極端な難問を解くことより、取れる問題を確実に取ることが重要です。

フクトの結果を見たら、まず次の3つを確認するとよいです。

1つ目は、5教科合計のFスコア。
2つ目は、教科ごとのFスコア。
3つ目は、間違えた問題の種類です。

判定だけを見て一喜一憂するのではなく、次の勉強につなげるために使うことが大切です。


9. まとめ

福岡県で「フクト」と呼ばれるテストには、主に2つの意味があります。

1つは、休日に会場で受ける フクト公開実力テスト会
もう1つは、学校で行われる実力テストや課題テストのうち、フクトが作成しているために、生徒たちが「フクト」と呼んでいるテストです。

学校で行われるフクトは、これまでの学習内容がどのくらい身についているかを確認するテストです。
学校のワークや教科書内容をきちんと復習していれば、十分対応しやすい内容です。

一方、フクト公開実力テスト会は、志望校に対して今の自分がどの位置にいるのかを確認するためのテストです。
学校内だけでは分からない、福岡県全体の中での位置を知ることができます。

特に上位校を目指す場合は、早めに一度受けておくことで、自分の現在地が分かります。

模試は、良い判定を見て安心するためだけのものではありません。
悪い判定を見て落ち込むためのものでもありません。

大切なのは、結果を見て、

今、何ができているのか。
何が足りないのか。
次にどの教科をどう勉強するのか。

を考えることです。

フクトは、受験までの距離を測るための大切なものさしです。

上手に活用すれば、志望校合格に向けた勉強の方向性が見えやすくなります。

福岡市立中学校で使用されている5教科の教科書

学びの特徴

学習の内容

コースと料金

授業時間とお月謝

StudyRoomイナヅマ学習塾の駐車場で旗めいている新しい幟

アクセス

イナヅマへの道

イナヅマのリビング教室ホワイトボード前に直立している塾長

ごあいさつ

塾長です