高1クライシス
これまで、「小1プロブレム、小4ビハインド、中1ギャップ、高1クライシス」「小4ビハインド」「中1ギャップ」と書いてきたので、「高1クライシス」についても述べます。
学校が遠くなって制服が違って通学方法がだいぶ変わるという環境的な要因と、幼馴染たちと別れて地元の友達がいなくなったり少なくなって人間関係が180度変化する社会的な要因がありますが、それは先輩や仲間から聞いたりした本人やご両親のほうがお詳しいのではないでしょうか。
StudyRoomイナヅマ学習塾として学習面について考えます。
進学校なら、これはもう中学校までの学習がさらに深く広くなって、専門分野の入り口に立つための理解・知識を得るわけですから、そこらの四大卒の大人に聞いても急にはちょっと教えられない程度内容になります。勉強しながら、好き・嫌い、向いている科目・向いていない科目、その勉強の先にどんな学部・研究・仕事があるのかちょっと調べてみながら進路を限定していくと、勉強にも身が入ります。
工業、商業、農業、水産高等学校ならそれぞれの専門の勉強が始まります。仕事に直結するだけに、しっかり学び習得していく必要があります。やりながら、向いている・向いていない、好き・嫌いなどで進路が変えたくなったら、「辞める」ではない手段・方法で修正したほうがいいような気がします。転校できないか。なんとか高校はそのまま耐えて、専門学校で進路を変更するとか。
私が高校生だった三十数年前と違い、今の工業、商業、農業、水産高校のほとんどは荒れていません。BEBOPの荒くれ者たちが戦争していた頃とは違います。手に職付けたい。資格を身につけたい。○○が好きだから、この学校がいいと思った。将来○○の仕事につきたい。しかも、工業→エンジニアとか、工業の情報処理→プログラマ、商業→税理士や会計士、農業→バイオテクノロジー、水産→養殖で逆高減少を補う、等々と、現代社会を支える稼げる仕事の第一歩としてもなかなか有望な入り口だったりします。そのため、工業高校は偏差値50以上あったり、コースによっては倍率も高くて入学の難易度が結構高かったりします。水産、農業系はまだ偏差値は低いようですが、社会の状況を考えると結構ねらい目だとは思います。看護学校なども専門を学んで仕事に直結していくという意味では間違いない選択肢です。
問題は普通科です。将来の選択肢の決断(大人になってどんな仕事をするか)を先延ばしにするために、補習があったり試験があったりして中学同様勉強に追われます。しかも、中学校までに学んだ内容を踏まえて、難易度の上がった問題(のはず)です。入学試験で合格できそうな普通科に進学したら、同じくらいの学習レベルの生徒がいます。同じくらいの学習レベルの生徒たちですから話題も合うかもしれません。すると、自分の周囲の友達と同じように考えて、将来のことは先延ばしになりがちです。大人になったら何したい? とにかく決断は早いほうがいいと思います。大学へ進学したいなら学部(専門分野)を決める。やりたい仕事があるのならそのための資格や知識が得られる資格、学校を選び決める。大切なことは将来やりたいことを早く決めることです。公務員試験を受けて警察官、自衛隊、市役所など目指すもヨシ。料理や美容などの専門学校へ進学して技術や資格を得て就職して独立するもヨシ。バイトしてお金貯めて世界一周するもヨシ。四年制大学へ進学し、企業に就職したり、起業したり、留学して語学を身につけて特技を生かして外国で仕事に就く(国によっては四大卒じゃないと就労ビザがでなかったりする)など、可能性はいろいろあります。
何をやってもやり直しは効きます。ただ、勉強することからは逃げないほうがいいと思います。やり直すときに、資格や学歴があれば有利だったりします。新しく勉強し直して資格取得するときに、勉要する方法が分かっていれば要領よく勉強が進められます。国語、英語、数学、理科、社会を勉強して直接その知識が役に立たなかったとしても、それをどうやって理解したか、覚えたかという学習スキルは残ります。勉強して資格を取ってやりたい仕事に就くチャンスが得られるなら、勉強すべきです。
日本では全ての人に平等に、チャンスはあります。ただそのチャンスを手にするためには、資格や学歴や実績やコネが必要というだけです。勉強してチャンスが得られるのであれば、やればいいだけです。だから、できるだけ若いうちに「勉強するスキル(技術)」を身につけておいたほうがいいですよ⚡