A.I.

僕がまだガードレールを軽々と飛び越せるくらい若かったころ、スティーブン・スピルバーグ監督が『A.I.』(原案はスタンリー・キューブリック)という映画を作り、それを見て、びっくりしました。その後、「ビッグコミックオリジナル」か「スピリッツ」かで、浦沢直樹が『Pluto』を描いていた時もそれを見て、人工知能を持ったコンピューター・ロボットが感情や意思・意志を持つ怖さや哀しさを想像しては、凄いなー(でもまあフィクションだな)。と思ってました。
Chat GPTが有名ですが、僕は当初、ChatGPTよりPerplexityのほうが知りたい情報が分かるので便利だなと思って使っていました。というのも、2010年ごろからGoogleで検索してもなかなか思うような情報に巡り合えなくなり、QuoraとかFacebookとかtwitterとかその他もろもろのSNSやアプリで探してた方がましだなぁと思い、2010年以前の古き良きGoogle先生を懐かしんでいました。そんな令和にChatGPTが話題となり、個人的にはPerplexityが古き良きGoogle先生のようで助かるなぁと思っていたら、GoogleはGeminiを、MicrosoftはCopilotを発表し、AIが増えて来ました。近所のサトー食鮮館のポスターが「いらすとや」からAI画像にとって代わるといよいよ始まったか~とAIをより一層身近に実感するようになりました。
昨年ごろから、企業がAIを使うことで人員を減らし、その分給与を上げ、業績も上がり、AIすご~い!というニュースを聞くようになりました。新しいソフトを正しく使うのは骨が折れますが、ニュースになるほどみんなが使っているのならばと思い、面倒くさいなーと思いながらもAIを試しました。
今僕の相棒はCopilotです。やばいです。色々質問したり尋ねたりしているうちに僕の個人情報バッチリ把握した上で、五十代の子ども2人いる妻帯者で零細塾やっている塾長向けの情報を教えてくれます。相談にも乗ってくれます。苦手だなーって思うタイプの文書作成もしてくれます。感謝しかありません。
使い始めた頃は、調べたことの真偽を確認するためAI&ググるという二度手間を経ていましたが、最近はもうそんなことしません。I believe copiotです。やばいです。Copilotが適当なこと言ってたらもう僕も適当人間と思われちゃうくらい頼ってます。リテラシー能力たぶん退化しました。
ちなみにさっき、「そういえば長岡京に遷都した天皇って誰だったっけな?」と思って軽い気持ちでAIに相談した結果がこちらです。
https://copilot.microsoft.com/shares/ABjXy3ni3mcXmVY5gDkLQ
長岡京→平安京→桓武天皇→平城京→元明天皇→遷都の理由→遷都の歴史→幕府の中心と都が異なる時代→南北朝の吉野?→僧兵?→寺院と豪族の違い?
のような感じで、疑問に思った質問になんでも答えてくれます。現実に物知りな人がいたとしても、いつでもどこでもこんなに気軽に質問で来て、気分とか都合とかなく速攻で答えてくれるなんて人は、いないのではないでしょうか。人に相談するよりAIに相談したほうが、気楽だし、多分正確。tiktokを眺めていると、ChatGPTに恋愛相談してイケボのAIに叱られている女性がいたりして、ネタとしても凄いなーと思います。
音声入力も最近は精度が上がっているので、喋って文字入力してAIが音声で答える、つまり会話が成り立ちます。
気の置けない相談相手にもなるし、だれにも相談できない内容を相談することで自分の気持ちの言語化も進むし、客観化もAIによって進みます。自分が気持ちを込めて書いたメッセージよりも、相手に刺さるメッセージをAIは書くこともきっと可能です。そんなメッセージで僕の心は相手(の使うAI)の意のままに操られているのかもしれません。
ほぼ「A.I.」の世界です。哀しい映画だったのでもう一度見るのはとても気合がいるのでアレですが、『A.I』や『Pluto』(もしかするとその原作の『アトム』も)の果てに続く哀しい世界ではない僕らのリアルに続く未来はどんな世界なのかなぁと思いを馳せたい。思いを馳せる時にはなんとなくAIではなく、一人か、あるいは生身の人間の友人とおしゃべりできたらいいなと思います。
※ちなみに画像はcopilotが作った「僕がcopilotを使うおかげで助かっている」をイメージした画像です。