読書感想文の書き方
読書感想文、宿題の定番ですよね~。読んで、あらすじ書いて、最後に「凄いと思いました」とか「良いと思いました」とか書いちゃう。すると先生に「あらすじ書いてはいけません」とか「どう『凄い』と思ったのか、どう『良い』と思ったのか書きましょう」と言われて、困ります。
一方で最近は、「あらすじ」は「あらすじだけ書く欄」があったりします。そして、「あらすじ」を書いた上で、別の欄に「自分が感じたことを書きましょう」と、書く欄が2つとか復習に分かれて出題されていたりします。この方が書きやすいですよね。それに作文の目的がはっきりします。「あらすじ」を書くということは、要約文を書く練習になります。「自分が感じたことを書く欄」は自分が感じたこと(自分の内面)を表現する練習になります。「○○の部分は■□という意味なのかなと思うので、△△で☆★で凄いなと思いました」と、自問自答して自分のボキャブラリーを使ってなんとかがんばって書き表そうとするので、表現力が育ちます。
大切なことは、「どんな本を選ぶか」ではないでしょうか。個人的には、有名な小説家たちがちょっとずつ短編を書いたのが1冊になっている「○○氏編『珠玉の短編集』」みたいなのは、面白いと思います。気を付けなければいけないのは、エッセイ(随筆)ではなく、小説(物語)を選ぶことです。それに、村上春樹や志賀直哉といった「ザ・文学」とか、SFやメタファーで飛躍する星新一は、確かに短編で大人にとっては良いですが、中学生にはまだちょっと難しいかも知れません。井上ひさしも面白いとは思いますがやはり、今現代を生きている中学生向けなら、今現代に作家をしている森絵都『カラフル』とか町田そのこ『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』といった短編集や、長編なら瀬尾まいこ『あと少し、もう少し』といった学校という身近なところがテーマになっている小説の方が面白く読んでもらえるのかなぁと思います。50過ぎのおっさんとしては井伏鱒二『山椒魚』とか志賀直哉『小僧の神様』とか筒井康隆『俗物図鑑』とか井上ひさし『ブンとフン』とか読んで欲しいですけどね。
ちなみに先日私は塾生に 佐藤雅彦編『教科書に載った小説』をおススメして、塾生は三浦哲郎「とんかつ」を選んで書いていました。